キッチン・ダイニングをおしゃれに。カフェ風アイテムで見せる収納アイデア
自宅のキッチンやダイニングに、気づくと生活感が出てしまい、カフェのようにすっきりとおしゃれな空間にするのは難しいと感じていませんか。特に賃貸物件では収納スペースも限られがちで、どのように工夫すれば良いか迷ってしまうこともあるかもしれません。
でも、大丈夫です。カフェがおしゃれに見える理由の一つに、「実用品」すらも空間の一部として魅力的に見せていることがあります。例えば、カウンターに並んだコーヒー豆の入ったキャニスターや、壁に吊るされたおしゃれなマグカップ、使い込まれた風合いのツール類など。これらは単なる道具としてだけでなく、インテリアとしても機能しています。
今回は、カフェで見かけるようなアイテムを上手に活用して、生活感が出がちなキッチンやダイニングを「見せる収納」でおしゃれに見せるアイデアをご紹介します。難しいテクニックは必要ありません。お気に入りのアイテムを少し加えることから始めてみましょう。
なぜ「見せる収納」がカフェ風になるのでしょうか
普段、私たちは物を隠して収納することで、空間をすっきりと見せようとします。もちろんそれは大切なことですが、カフェではあえて「見せる」ことで、そこに置かれているアイテムの持つ雰囲気やストーリーが空間に奥行きと温かみを与えています。
例えば、お気に入りのコーヒーカップが並んでいたり、使いやすそうなキッチンツールが手に取りやすい場所に吊るしてあったりすると、そこから「美味しいコーヒーを淹れる時間」「料理を楽しむ時間」といった具体的なシーンが想像できます。このように、日々の生活に使う実用品を美しく配置することで、単に片付いているだけでなく、居心地の良い、その人らしさが感じられる空間が生まれるのです。
「見せる収納」は、隠す収納と組み合わせて、日頃よく使うものやデザインがお気に入りのものを中心に行うのがおすすめです。
「見せる収納」におすすめのカフェアイテム
キッチンやダイニングの「見せる収納」に活躍するカフェ風アイテムはたくさんあります。いくつか具体的な例を挙げてみましょう。
- キャニスター・保存容器 コーヒー豆、紅茶葉、砂糖、塩、スパイス、乾物などを入れるキャニスターは、素材やデザインを揃えると並べるだけで絵になります。ガラス製は中身が見えて分かりやすく、ホーロー製や陶器製は中身を隠しておしゃれに見せられます。木蓋や金属製の留め具がついたデザインは、カフェの雰囲気をより一層高めてくれます。
- 調味料ボトル・スパイスジャー 市販のパッケージのままだと生活感が出やすい調味料も、デザイン性の高いボトルやジャーに詰め替えるだけでぐっとおしゃれになります。ラベルライターでおしゃれなフォントのラベルを貼ったり、手書きのラベルを使ったりするのもおすすめです。
- ブレッドケース パンやお菓子だけでなく、細々としたものを一時的に隠しておくのにも便利です。レトロなデザインや木製のものは、キッチンカウンターに置くだけでアクセントになります。
- ツールスタンド・フック お玉やフライ返し、菜箸などのキッチンツールは、見せる収納の定番です。デザイン性の高いツールスタンドに立てたり、壁面のフックに吊るしたりすることで、使いやすさとおしゃれさを両立できます。素材感(ステンレス、木製、陶器など)にこだわるとより雰囲気が出ます。
- マグカップ・グラス お気に入りのマグカップやグラスは、食器棚にしまうだけでなく、オープン棚に並べたり、壁面のフックに吊るしたりして見せるのも素敵です。色や形をグラデーションになるように並べたり、あえて無造作に吊るしたりと、飾り方にも工夫の余地があります。
- その他のアイテム おしゃれなデザインの布巾やミトン、小さな植物やハーブ、お気に入りのポストカードなども、見せる収納のアクセントになります。
アイテム選びと見せる収納のコツ
「見せる収納」を成功させるためのアイテム選びと配置のコツをご紹介します。
- テーマや色を意識する: 全てのアイテムのデザインや色を完全に揃える必要はありませんが、素材(木製中心、ガラス中心など)や色合い(ナチュラル、モノトーン、ヴィンテージ風など)のトーンをある程度揃えると、統一感が生まれておしゃれに見えます。
- 機能性とデザインの両立: 見せる収納は、あくまで使うためのアイテムを飾る行為です。デザインだけでなく、詰め替えやすさ、洗いやすさ、使いやすさといった機能性も考慮してアイテムを選びましょう。
- 高さを変えてリズムを作る: 同じ高さのアイテムばかりを並べるのではなく、キャニスターやボトル、植物など、高さの違うものを組み合わせると、視覚的にリズムが生まれて魅力的になります。
- グループ化する: コーヒーコーナー、ティーコーナー、スパイスコーナーなど、関連するアイテムをまとめて配置すると、使いやすく、見た目もすっきりします。トレイやお気に入りのカゴに乗せてグループ化するのも有効です。
- 余白を大切に: スペースいっぱいにアイテムを詰め込むのではなく、適度な余白を作ることで、一つ一つのアイテムが引き立ち、洗練された印象になります。
- 壁面を活用する: 狭いスペースでも、壁面は貴重な収納兼ディスプレイスペースです。フックや小さなウォールシェルフなどを活用して、マグカップや小さなグリーン、ツールなどを飾ってみましょう。
賃貸でもできる見せる収納の工夫
賃貸だからと諦める必要はありません。現状回復を前提とした工夫で、見せる収納を取り入れることが可能です。
- 置くだけ、並べるだけ: キッチンカウンターの上、オープン棚、窓辺など、既存のスペースを活用してアイテムを並べることから始めましょう。
- 突っ張り棒・突っ張り棚: 壁に穴を開けずに設置できる突っ張り棒や突っ張り棚は、収納スペースを作るのに役立ちます。ここにフックを取り付けてツールを吊るしたり、小さな棚を置いてキャニスターを並べたりできます。
- 貼ってはがせるフック: 最近は強力でデザインもおしゃれな貼ってはがせるフックが多く販売されています。マグカップや軽いツールを吊るすのに便利です。
- ワゴンの活用: キャスター付きのワゴンは、移動が簡単で様々な場所で使えます。キッチンツール、調味料、飲み物などを置いて「見せる収納」として活用できます。
具体的なコーディネート例
- キッチンのカウンター上: デザインを揃えたガラスキャニスターにコーヒー豆や砂糖を入れ、隣にブレッドケースを配置。間に小さなグリーンを一つ置くだけで、実用的ながらおしゃれなカフェコーナーが完成します。
- ダイニングのオープン棚: お気に入りのマグカップを数個並べ、隣にデザイン性の高いスパイスジャーや調味料ボトルをグループ化して置きます。一番手前にはおしゃれなコースターを立てて飾るのも良いでしょう。
- 壁面の活用: 壁に等間隔でフックを取り付け、デザインの違うお気に入りのマグカップをいくつか吊るします。下には小さなウォールシェルフを設置し、そこにキャニスターや植物を置くと、立体的な見せる収納になります。
まとめ
キッチンやダイニングの「見せる収納」は、単に物を収納するだけでなく、日々の暮らしを彩る大切な要素になります。カフェ風のアイテムを一つ取り入れてみることから始めてみてください。お気に入りのキャニスターにコーヒー豆を移し替える、おしゃれなボトルに調味料を詰め替える、それだけでも空間の雰囲気は変わります。
センスに自信がないと感じていても、難しく考える必要はありません。自分が「これ、素敵だな」と感じるアイテムを選び、まずは使っている場所の近くに置いてみる、並べてみる。それだけで、いつもの空間が心地よく、自分らしいカフェのような場所に変わっていくはずです。ぜひ、楽しみながら挑戦してみてください。