いつもの棚をカフェ風に。おしゃれに見せる小さなオブジェと本の飾り方
カフェの空間には、つい目を惹かれる素敵な棚やテーブルディスプレイがあります。整然と並べられた本や、さりげなく置かれた小さなオブジェ。特別なものではないはずなのに、なぜあんなにも心地よく、おしゃれに見えるのでしょうか。
もしあなたが、自宅のインテリアにもっと自分らしさや心地よさをプラスしたいけれど、何から始めて良いか分からない、センスに自信がないと感じているのであれば、ぜひ小さなアイテムから挑戦してみてはいかがでしょうか。大がかりな模様替えをしなくても、棚の一角やテーブルの上が、お気に入りのカフェのような空間に変わるかもしれません。
今回は、カフェで見かけるような小さなオブジェや本に焦点を当て、それらを使っていつもの空間を素敵に見せるための選び方や飾り方をご紹介します。手軽で、予算をかけずに始められるアイデアを中心にお伝えしますので、「これなら私にもできそう」と感じていただければ幸いです。
カフェ風ディスプレイに小さなオブジェや本が効果的な理由
カフェの棚やテーブルでよく見かける、小さなオブジェや本。これらが空間をおしゃれに見せるのにはいくつかの理由があります。
- 空間に物語と個性を加える: 何も置かれていない場所よりも、ストーリーを感じさせるアイテムがある方が空間に深みが生まれます。旅先で見つけた小さな置物や、お気に入りのアートブックなど、あなた自身の「好き」が詰まったアイテムは、その空間ならではの個性を作り出します。
- 視覚的なアクセントになる: 色や形、素材が異なるアイテムは、単調になりがちな棚やテーブルの上にリズムを生み出します。小さなアイテムでも、いくつか組み合わせることで視線を集めるポイントとなります。
- 手軽に雰囲気を変えられる: 大型の家具とは異なり、オブジェや本は気軽に移動させたり、数を増やしたり減らしたりできます。季節や気分に合わせてディスプレイを変えることで、いつでも新鮮な気持ちで空間を楽しむことができます。
どんなオブジェや本を選ぶか:まずは「好き」から
いざオブジェや本を選ぼうと思っても、どんなものを選べば良いか迷ってしまうかもしれません。まずは難しく考えず、あなたの「好き」を基準に選んでみましょう。
- オブジェ:
- 素材に注目: 陶器、木製、金属、ガラス、石など、様々な素材のものがあります。カフェによくあるのは、マットな質感の陶器や、使い込まれたような風合いの木製品、真鍮などの金属製品などです。一つ加えるだけで、ぐっと落ち着いた雰囲気を演出できます。
- 形に注目: 抽象的なアートピース、動物や植物をモチーフにしたもの、キャンドルホルダーや小さなボックスなど、形も様々です。ユニークな形や、シンプルながら美しいシルエットのものを選ぶと、空間の良いアクセントになります。
- どこで探す?: 雑貨店、インテリアショップ、オンラインストアはもちろん、最近では100円ショップや300円ショップでもおしゃれなデザインのオブジェが見つかることがあります。アンティークショップやフリマアプリで掘り出し物を探すのも楽しいかもしれません。
- 本:
- 「見せる」ための本選び: 内容も大切ですが、表紙や背表紙のデザインに惹かれる本を選んでみましょう。海外のデザイン性の高い洋書、写真集、アートブックなどは、置くだけでおしゃれな雰囲気を演出できます。背表紙の色合いを揃えたり、あえてバラバラにしたりするのも面白いでしょう。
- 古本もおすすめ: 新品である必要はありません。古書店やリサイクルショップでは、思わぬ美しい装丁の本に出会えることがあります。コーヒーや旅など、あなたが好きなテーマの本を探してみるのも良いでしょう。
おしゃれに見せる飾り方の基本
アイテムを選んだら、次は実際に飾ってみましょう。いくつか基本的な考え方を押さえるだけで、洗練されたディスプレイを作ることができます。
- グループで飾る(グルーピング): アイテムを一つずつ点々と置くよりも、複数のアイテムをまとめて「グループ」として飾る方がまとまりが出ておしゃれに見えます。例えば、オブジェと本、小さな植物などを数点、少しずらして配置してみましょう。
- 高低差をつける: 同じ高さのアイテムばかりを並べると単調になりがちです。重ねた本の上に小さなオブジェを置いたり、背の高いオブジェと低いオブジェを組み合わせたりして、高低差をつけるとリズムが生まれます。ブックスタンドを使って本を立てかけるのも良いアイデアです。
- 余白を意識する: 棚やテーブルいっぱいにアイテムを詰め込むのではなく、意図的に何も置かない空間(余白)を作りましょう。アイテム一つ一つが際立ち、洗練された印象になります。
- 素材や形を組み合わせる: 硬いオブジェと柔らかな布(コースターや小さなクロス)、光沢のあるものとマットなものなど、異素材を組み合わせると奥行きが生まれます。丸いものと四角いものを一緒に置くなど、形の違いを意識するのも効果的です。
- 三角形の構図を意識する: アイテムを複数配置する際に、高さを変えて三角形を描くように配置すると、安定感がありバランス良く見えやすいと言われています。
どこに飾る?場所別のアイデア
小さなオブジェや本は、家の中の様々な場所で活躍してくれます。
- シェルフや棚: 最も定番の場所です。段ごとにテーマを決めたり、お気に入りの数点をゆったりと配置したりすることで、見せる収納としても楽しめます。
- サイドボードやチェストの上: リビングや寝室にあるサイドボードの上は、比較的広いスペースがあることが多いので、いくつかのアイテムを組み合わせてフォーカルポイントを作りやすい場所です。テーブルランプや少し大きめの植物と組み合わせるのも良いでしょう。
- コーヒーテーブルやデスクの上: 作業スペースやリラックススペースの中心となる場所です。よく使うもの(例えば、お気に入りのマグカップとコースター、読みかけの本)と、飾るものを組み合わせて、機能的かつ心地よい空間を目指しましょう。
- 窓際: 光との関係を意識してアイテムを選んでみましょう。ガラスや金属のオブジェは光を受けて美しく輝き、小さな植物は心地よさを演出します。
予算や賃貸でもできる工夫
「お金をかけずに」「賃貸だから壁に穴を開けられない」という場合でも、十分にカフェ風ディスプレイを楽しむことができます。
- 一点豪華主義: 全てのアイテムに高価なものを選ぶ必要はありません。一つだけ、心から気に入った少し良いオブジェや本を購入し、それ以外はプチプラや手持ちのアイテムで揃えるだけでも、空間は引き締まります。
- プチプラ・中古品を活用: 100円ショップ、300円ショップ、フリマアプリ、リサイクルショップ、古書店などを積極的に活用しましょう。思わぬ掘り出し物が見つかることがあります。
- 配置場所を工夫: 棚の上、サイドボードの上、床置き、窓際など、壁に穴を開けずに飾れる場所はたくさんあります。賃貸でも安心してディスプレイを楽しめます。
まとめ
カフェで見かけるような素敵なディスプレイは、特別なセンスがないとできないと思われがちですが、実は小さなオブジェや本といったアイテムを、少しの工夫で配置するだけで実現できます。
まずは、あなたの「好き」を基準に、小さなオブジェや本を一つ、二つ選んでみてください。そして、棚の一角やテーブルの上に、ゆったりと置いてみましょう。完璧を目指す必要はありません。グループで置いてみたり、高さを変えてみたり、余白を作ってみたりと、試行錯誤する過程もまた楽しいものです。
小さなアイテムから始める空間づくりは、きっとあなたにとって心地よい発見をもたらしてくれるはずです。ぜひ、今日からあなたの日常空間に、小さなカフェ風デザインを取り入れてみてはいかがでしょうか。