お気に入りのカフェ風食器で始める、手軽なテーブルコーディネート術
自宅での食事の時間を、もっと心地よく、特別なものにしたいとお考えでしょうか。カフェのような素敵な空間で、ゆったりと食事を楽しむ――そんな憧れをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
テーブルコーディネートと聞くと、少しハードルが高く感じられるかもしれません。たくさんのアイテムを揃えたり、特別なセンスが必要だったりするのではないかと、難しく考えてしまう方もいらっしゃるようです。
しかし、実はテーブルの雰囲気は、お気に入りの食器をいくつか取り入れるだけでも大きく変わります。難しく考えず、まずはご自身の「好き」と感じるカフェ風のプレートやボウルを一つから取り入れてみるのはいかがでしょうか。
この記事では、お気に入りのカフェ風食器を使った、初心者の方でも手軽に始められるテーブルコーディネートのヒントをご紹介いたします。
なぜ食器でテーブルの雰囲気が変わるのでしょうか
私たちの食卓において、食器は料理を盛るだけでなく、視覚的な印象を大きく左右する重要な要素です。食器の色、形、素材感は、テーブル全体の雰囲気を決定づける基盤となります。
例えば、同じ料理でも、シンプルな白いプレートに盛るのと、温かみのある陶器のプレートに盛るのとでは、全く異なる印象になります。カフェで使われているような、少しデザイン性のある食器や、素材感が豊かなアイテムは、それだけでテーブルに特別感をプラスする力を持っています。
カフェ風食器の選び方
では、どのような食器を選べばカフェのような雰囲気を取り入れやすいのでしょうか。いくつかのポイントをご紹介します。
- 色と素材感: カフェでよく見かけるのは、ナチュラルな色合いの食器です。ホワイト、アイボリー、ベージュ、グレー、ブラウンといった落ち着いたトーンは、どんな料理にも合わせやすく、温かみのある雰囲気を演出します。素材としては、マットな質感の陶器や磁器、木製のプレートやボウルなどが人気です。ガラス製のグラスや、ステンレス、真鍮などのカトラリーを組み合わせると、異素材の質感が加わり、より洗練された印象になります。
- 形とサイズ: シンプルな丸や四角のプレートは基本ですが、リム(縁)が少し広かったり、波打っていたり、いびつな形をしていたりする個性的なデザインもカフェらしさを演出します。最初は、汎用性の高いサイズを揃えるのがおすすめです。例えば、メインディッシュに使える20cm~23cm程度のプレート、取り皿やデザートに便利な15cm~18cm程度のプレート、サラダやスープ、ご飯などに使えるボウルがあると便利です。
- まずは「一つだけ」から: テーブルの雰囲気を変えるために、たくさんの食器を一度に揃える必要はありません。まずは「このプレート素敵だな」「このボウル、盛り付けやすそうだな」と感じるお気に入りのアイテムを一つ、二つ迎えてみてください。お気に入りのアイテムがあるだけで、いつもの食事がもっと楽しく感じられるはずです。
- 予算とプチプラ活用: 「カフェ風の食器は高価なのでは?」と思われるかもしれませんが、最近では雑貨店やオンラインストアなどで、手頃な価格でも素敵なデザインの食器が豊富に見つかります。いわゆる「プチプラ」アイテムを賢く活用することで、予算を抑えながら少しずつアイテムを揃えていくことも可能です。全てをブランド品にする必要はなく、高価なものと手頃なものをミックスするのも、自分らしいスタイルを作る上で良い方法です。
手軽にできる組み合わせ方・コーディネート例
食器を選んだら、次に考えたいのは「どのように組み合わせるか」「どのように配置するか」です。いくつかの簡単な例をご紹介します。
- 基本の重ね使い: 大皿の上に小皿を重ねる、プレートの上にボウルを乗せるなど、異なるサイズの食器を重ねて使うことで、テーブルに奥行きが生まれます。パスタ皿の上に、小さめのボウルを置いてサラダを盛り付けたり、メインプレートの横に、パンやスープ用の小さなボウルを添えたりするだけでも、カフェのような盛り付けになります。
- 色と素材を合わせてみる: 同じシリーズの食器で揃えるのも良いですが、色や素材のトーンを合わせるだけでもまとまり感が生まれます。例えば、白い陶器のプレートに、木製のボウルやカトラリーを組み合わせる。または、グレー系のプレートに、淡いブルーのグラスを合わせるなど、色のトーンを揃えることを意識してみてください。
- アクセントカラーを取り入れる: 全体をモノトーンやアースカラーでまとめた中に、一つだけ鮮やかな色の食器や小物をプラスするのも効果的です。例えば、シンプルな白いプレートに、ターコイズブルーやマスタードイエローの小さなボウルを添えるだけで、食卓に遊び心が加わります。
- テーブルリネンやカトラリーを添える: 食器だけでなく、ランチョンマットやコースター、テーブルナプキンといったテーブルリネンを加えることで、さらに雰囲気が高まります。また、カトラリーの選び方一つでも印象は変わります。普段使いのものを少しだけこだわりのデザインに変えてみるのも良いでしょう。
具体的なコーディネート例:
- ブランチを楽しむ: 大きめのフラットなプレートに、トースト、サラダ、フルーツを盛り付けます。横には小さなボウルにヨーグルトやグラノーラを入れ、お気に入りのマグカップでコーヒーや紅茶を用意します。ランチョンマットを敷くと、よりカフェらしい雰囲気に。
- シンプルだけどおしゃれに見せるランチ: パスタ皿やカレー皿にメインを盛り付けます。横には取り皿として小さめのプレートを添え、グラスを置きます。シンプルながらも、お気に入りの食器を使うことで、いつものメニューが少し特別なものになります。
- デザートタイム: デザート用の小ぶりなプレートにケーキや焼き菓子を乗せ、コーヒーカップ&ソーサーを用意します。カトラリーはゴールドやマットなブラックを選ぶと、より洗練された印象になります。
賃貸や限られた予算でも取り入れやすい工夫
「うちは賃貸だから」「あまり広いスペースがないし、予算も限られている」という方でも、食器を使ったテーブルコーディネートは非常におすすめです。
食器は場所を取らず、気軽に購入できるアイテムが多いからです。大掛かりな工事や模様替えは不要で、いつでも自由に配置を変えられます。
また、先述したように、高価なものにこだわる必要はありません。まずは気に入ったプレートやボウルを一つだけ購入し、お手持ちの食器と組み合わせて使ってみることから始めてみてください。少しずつお気に入りのアイテムを増やしていくのも楽しいものです。
まとめ
自宅でカフェのような心地よい空間を作るのは、特別なことではありません。お気に入りのカフェ風食器を一つ取り入れることから、手軽に始めることができます。
「センスがないから」と諦める必要はありません。まずはご自身が「素敵だな」と感じる色や形の食器を選んでみてください。そして、ご紹介した簡単な組み合わせ方や配置のヒントを参考に、いつものテーブルに少しだけ変化を加えてみましょう。
難しく考えず、ご自身のペースで、楽しみながら食器を選び、食卓を彩ってみてください。小さな変化が、日々の暮らしに心地よさをもたらしてくれるはずです。