お部屋にカフェの一角を。心地よい居場所を作るアイテム組み合わせ術
カフェの落ち着いた空間に憧れるものの、広い家ではないし、インテリアの知識もないから難しそう。そんな風に感じていらっしゃるかもしれません。特に賃貸物件にお住まいの場合、大掛かりな模様替えは難しいものです。
でも、大丈夫です。お部屋全体を変えなくても、ほんの小さな一角に、自分だけの心地よい「カフェスペース」を作ることは十分に可能です。特別な技術や高価なアイテムは必要ありません。お気に入りのカフェアイテムをいくつか選び、少し工夫して置いてみるだけで、驚くほど素敵な空間が生まれます。
今回は、お部屋の小さなスペースを活用して、居心地の良いカフェ風の居場所を作るためのアイテム選びと組み合わせ方をご紹介します。ぜひ、気負わずに楽しみながら試してみてください。
まずは「どんな場所で何をするか」をイメージする
カフェ風の居場所を作る第一歩は、「どこに、どんな目的でその場所を作るか」を考えることです。
例えば、
- リビングの片隅で、仕事の合間にコーヒーを飲んでホッと一息つきたい。
- 窓辺で、本を読みながらゆっくりとした時間を過ごしたい。
- 寝室の空きスペースで、寝る前にハーブティーを飲みながら音楽を聴きたい。
このように、具体的な場所とそこでどのように過ごしたいかをイメージすることで、必要なアイテムが見えてきます。
ベースとなる「心地よさ」を作るアイテムを選ぶ(無理なく)
次に、その場所を心地よくするためのベースとなるアイテムを考えます。必ずしも大きな家具である必要はありません。
- 小さなサイドテーブル: マグカップや本、スマートフォンなどを置くのに便利です。デザイン性の高いものを選ぶと、それだけで空間のアクセントになります。コンパクトなものであれば、移動も簡単です。
- クッションやブランケット: 椅子や床に置くだけで、リラックスした雰囲気を演出できます。素材や色味をカフェ風(ナチュラル、落ち着いたトーンなど)に合わせると良いでしょう。
- 小さなラグ: 足元に一枚敷くだけで、空間に区切りが生まれ、暖かみが増します。賃貸でも手軽に取り入れられます。
もし置けるスペースがあれば、一人掛けの小さなパーソナルチェアなどを加えても良いでしょう。ただ、まずは手軽なサイドテーブルやクッションから始めてみるのがおすすめです。
カフェアイテムを組み合わせて「らしさ」をプラスする
ベースができたら、いよいよカフェアイテムの出番です。ここでは、具体的なアイテムとその組み合わせ方を見ていきましょう。
1. テーブル周りの主役たち:食器・グラス・トレイ・カトラリー
カフェといえば、やはり美味しい飲み物やスイーツを楽しむテーブル周りのアイテムが欠かせません。
- マグカップ&ソーサー: お気に入りのデザインや、温かみのある陶器、スタイリッシュな磁器など、イメージに合うものを選びます。
- グラス: アイスドリンクや水、花を飾る花瓶としても使えます。ぽってりした形や、カットが美しいものなど、一つあると雰囲気が変わります。
- トレイ: マグカップとちょっとしたお菓子、本などをまとめて置くのに便利です。木製や金属製、形など、トレイのデザイン一つで印象が変わります。
- カトラリー: スプーンやフォーク一本でも、デザインにこだわると特別感が生まれます。
これらのアイテムを、ただ使うだけでなく、使わない時も「見せる収納」として置いておくのがカフェ風に見せるコツです。サイドテーブルの上にトレイを置き、その上にお気に入りのマグカップと小さな植物を飾るだけでも、素敵なコーナーになります。
2. 空間にリズムを作る:植物と花瓶
グリーンがあるだけで、空間は生き生きとして見えます。お手入れが簡単なものから始めてみましょう。
- 小さな観葉植物: デスクやサイドテーブルに置けるサイズがおすすめです。フィカス、ポトス、シュガーバインなど、吊るしたり垂らしたりするものも変化がつけやすいです。
- 切り花やドライフラワー: 季節の花や、長く楽しめるドライフラワーも素敵です。小さな一輪挿しに飾るだけでも十分です。
- 花瓶: ガラス製、陶器製、マットな質感など、花瓶自体のデザインも重要です。複数集めて高さを変えて飾るのも良いでしょう。
植物や花瓶は、テーブルの上だけでなく、窓辺や床など、少し高さを変えて配置すると空間に奥行きが生まれます。
3. 心地よい明るさを演出:テーブルランプ
カフェのあの落ち着いた雰囲気は、照明によるところも大きいです。
- テーブルランプ: 小さな一灯を置くだけで、夜の時間帯に温かみのある光をプラスできます。読書灯としても便利です。直接照明だけでなく、壁を照らすような間接照明効果のあるものもおすすめです。
- キャンドルライト(LED含む): 火を使えない場合でも、電池式のLEDキャンドルなら安全に雰囲気を楽しめます。
メイン照明を消し、テーブルランプやキャンドルの光だけで過ごす時間は、格別のリラックスタイムになります。
4. アクセントになる雑貨や本
- キャニスター: コーヒー豆や紅茶葉を入れるのはもちろん、小物を入れたり、ただ置いているだけでも可愛らしいデザインのものがたくさんあります。
- コースター: コップの結露を防ぐだけでなく、デザイン性の高いものはテーブル上のアクセントになります。
- お気に入りの本や雑誌: 背表紙を見せて積み重ねたり、開いてディスプレイしたりするのもカフェ風に見せるテクニックです。
組み合わせ方のヒント
いくつかのアイテムを組み合わせる際に意識したいポイントです。
- 色や素材の統一感: 完全に一致させる必要はありませんが、似た色合いや同じ素材(木製で揃えるなど)でまとめると、統一感が生まれて洗練された印象になります。
- 高低差をつける: 並べて置くだけでなく、背の高い花瓶と平たいトレイ、重ねた本の上にマグカップなど、高低差をつけることで立体感が生まれ、より魅力的なディスプレイになります。
- 余白を作る: アイテムをたくさん置きすぎず、程よい余白を作ることも大切です。空間に「抜け感」が生まれて、ゆったりとした印象になります。
- 「好き」を基準に: 難しく考えず、まずは自分の「好き」と感じるアイテムを一つか二つ置いてみましょう。そこから少しずつアイテムを足していくのがおすすめです。
予算や賃貸でも取り入れやすい工夫
- プチプラアイテムの活用: 雑貨店や100円ショップ、オンラインストアでも、高見えするおしゃれなカフェ風アイテムが見つかります。
- 一つだけこだわりのアイテムを持つ: ベースはプチプラでも、お気に入りのマグカップや花瓶など、一点豪華主義でこだわりのアイテムを取り入れると、空間がぐっと引き締まります。
- 壁を傷つけない工夫: ポスターなどを飾りたい場合は、貼ってはがせる両面テープやフックを活用しましょう。
- 床や既存の家具を有効活用: 新たに大きな家具を置くスペースがなくても、既存の窓辺や小さな棚の上、床にラグを敷くなど、今ある場所を工夫して活用できます。
まとめ
お部屋にカフェのような心地よい一角を作ることは、決して難しいことではありません。広いスペースがなくても、インテリアの知識がなくても、お気に入りのカフェアイテムをいくつか選んで、自分にとって心地よいように置いてみることから始められます。
今回ご紹介したアイテム選びや組み合わせのヒントが、その最初の一歩を踏み出すお手伝いになれば嬉しいです。完璧なコーディネートを目指す必要はありません。大切なのは、そこで過ごす自分が心地よいと感じられるかどうかです。
ぜひ、あなたの「好き」を詰め込んだ、小さなカフェ空間を叶えてみてください。いつもの日常に、きっと豊かな時間が加わるはずです。